日銀岡山支店の訓示を書く
「明るくきりっと親切に」これは日銀の訓示です。日銀岡山支店の元支店長・可児滋氏と岐阜県出身同士、大変親しくさせていただいております。その可児氏から三重野日銀総裁の訓示を書いて欲しいとの依頼があり、書いたものです。今尚支店長室と食堂に掲示されております。
大阪・千日前アーケードの看板
大阪・千日前アーケード新設工事に伴い、看板を2枚受注。5m×1m×0.1mのケヤキ版の裏表に「千日前」と刻って、文字にペイントを施しました。表は楷書、裏は草書で表現しています。
散氏盤銘節刻 (写真上)
陽刻で桂木に刻るのですが、なかなか難しいものです。基本は下書きの上好で出来上がりが決まります。
世界遺産・縄文杉賛歌 (写真下)
屋久杉の頂上近く、一人の聖老人が立っている。樹齢約7200年、ごわごわした肌に触れえると、冷たく深く、神聖の気が伝わってくる。聖老人あなたはこの地上に生を受けて以来、ただ一言も語らず、一歩も動かずここにおられる。それは苦行の7000年、深く思索する名僧の姿に似ている。しかし、苦行とも雌伏とも拘わりのないものとして此処に立ち、何を考えておられるのか、あなたは。縄文杉。世界遺産縄文杉讃謌平成辛已歳季春墨泉刻
常建破山寺後禅院
清晨入古寺初日照高林曲經通幽更禅房花木深山光悦鳥性潭影空人心萬籍此倶寂惟鐘聲音

[読み] 清晨古寺に入れば初日高林を照らす曲經幽処に通じ禅房花木深し山光鳥性を悦ろぼし潭影人心を空しうす萬籍は此に倶に寂かなり惟だ鐘聲の音を聞くのみ。

[意図] 素朴さを表現したかった。墨の濃変と流れ(リズム)に大変苦慮した。幾度となく作品作りには墨の調子が何よりも大切である。濃淡、渇筆に務め全体の変化と線質の強さにも配慮した。


「寿」を前衛に
前衛書、字は読めなくてもいい。何故書と取組むかと考えた時、生きがいを全とうするには、情緒的に満たされる事である。心と肉体、情感のこもった技影された書、生命感のこもったものをあくまでも自分の情感を通したもの。歓び人の心に感じ、訴える物がなくてはならない。
近代詩文(刻字)
「兎に角続てきたが暗中模索、本物の書が書き度い」桧の板に刻る。
長期書を学んできたがまだまだである。本物の書を書きたいのだの思いである。